9月25日 夜9時30分発カンタス航空360便。
成田空港から一路オーストラリアのブリスベーンに向かう。
ブリスベーンは1985年に私が初めてオーストラリアでセミナーを開いた思い出の地である。
翌朝7時5分 ブリスベーン空港着。
昨年からお世話になっているロド・ニクソン-スミス氏、唯心会の世界発信基地の責任者であるエリザベス・
アンデル女史が出迎えてくれる。小1時間ほどドライブしてブリスベーン郊外のロド氏の家に着く。
美しいジェーン夫人が満面の笑顔で出迎えてくれた。昨年は、妻の恭子と二人でお世話になったが、今年は
私一人の旅となった。
その日は疲れているだろうとのご配慮で何の計画も無く、ジェーン夫人の手作りの昼食、夕食をご馳走に
なって休む。
9月27日(木) 5時30分起床。
素振り他の日課の朝練をこなし、9時過ぎにロド氏の案内で、エリザベス女史とブリスベーン・フォーレストを
散策。野生のワラビー(小型カンガルー)が人なつっこく寄ってくる。夜、国際師範部長のマイケル・ウイリアム
ス氏がフィジーから到着する。皆で楽しい時を過ごす。
9月28日(金)
夜6時30分〜9時までグリフイス大学近くの公園の道場で、初セミナー。
肩取り一教等基本技をやる。参加者は53名。はるかタスマニアから坊主頭で2メトールの巨漢のピーター・ケ
リー氏が二人のお弟子さんを連れて参加された。ピーター氏はいつも私の受けを取るのを楽しみに、欠かさ
ず6年間参加されている。セミナー後は道場脇で皆でビールを飲んで親睦を深める。
9月29日(土) 5時起床。
一日たりとも欠かしたことのない朝練の数々、読経、祝詞、霊気、操体法、瞑想を行い、7時にマイケル氏等
とジェーン夫人の手作りの朝食をいただき、9時30分〜12時。 1時30分〜4時迄のセミナーを行う。
参加者70名。特にピーター氏を初め、氏よりも大きい屈強な男4人に両側から二人づつ、両手を力一杯つかま
せ投げる4人掛けには、皆子供のようにはしゃいでいた。
夜は大学のキャンパス・クラブで私の合氣道歴50周年の記念パーティーが行われた。
ウイリアムス師範部長がスーツ、ネクタイ姿で演壇に立ち講演、次いで私が謝辞をのべ、巨大なケーキに
ナイフを入れる。
外は満月・満天の星。南十字星が南国の宴を祝うかの如く美しくまたたいている。引き続き行われたパー
ティーでは、月光に輝やくラジャナンダの花の下、麗しく着飾った紳士、淑女達がグラス片手に談笑し、また
踊っている。それは中世ヨーロッパを思わせる風景でもあった。
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私の通訳なども務めてくれるシドニー在住の平松みよ子さんも、今春婚約したジョン・ワード博士と駆けつ
けてくれ、愛くるしい瞳をくりくりさせながら場を盛り上げてくれた。本当に感謝、感謝の一夜であった。
9月30日(日) 9時30分〜12時。 1時30分〜4時迄のセミナー。
参加人数は、70名。昨日のメンバーがそのまま参加した。特に介護操体を応用した呼吸投げには、皆
特別な関心を示したようだ。実を云えば、この技は関西地区本部長の岡嶋先生の考案によるものである。
本当に面白いように大の大男がポンポン投げられる。岡嶋先生は天才だな、とつくづく思った。
夜はロド氏の家の近くのレストランでインストラクターのみ夕食会が開かれる。特別参加の平松みよ子さん
他、11名の師範、指導員が集まり、楽しい時を過ごした。私の携帯電話で日本にいる妻恭子、秘書の近藤
美江子さんに電話を入れたところ、皆が我も我もと話したがり、通話料金がいくらになるのだろうと、みみっち
い気持ちが頭をもたげる。
10月1日(月)
仕事のあるせいか、参加者は36名に減る。平松みよ子さんもヨガクラスを教えねばならないと、名残りを
惜しみつつ、シドニーに帰っていった。入れ違いにドイツの責任者であるデニース女史からメールが入る。
「貴男のことをいつも心にかけています。オーストラリアでのセミナーの成功を心より祈っております」とある。
私は、幸せ者だなとつくづく感じた一瞬であった。
10月2日(火) 午前中 新陰流のみの指導で終わる。
夜6時〜9時迄 霊気、操体法を教える。遠隔愉氣も実際にやってみせて、その効果を体感させ、氣の存在
を確かめさせるのに大いに役立った。
10月3日(水) セミナー最後の日
徹底して基本の剣である春秋の剣、四季の剣、九天剣、永却不尽剣、新陰流、杖の流星、胡蝶を叩き込む。
私の使太刀を務めたアンドリュー・サンタ氏は最後に床にへたり込んでしまった。40代のサンタ氏が70歳の
私に「先生は若い!」と一言云った切りだった。
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